会社の登記住所を変えても、GoogleマップやAIの説明は自動では変わりません。 当社は2024年1月に渋谷区から葛飾区へ移転しましたが、2026年8月に Google Search Console を入れて初めて、 ネットの中ではまだ「渋谷区にある会社」として説明されていると分かりました。
Search Console は、検索でどう扱われているかを見るためのGoogleの無料の道具です。 設定そのものは30分ほどで終わりました。ただ、その過程で設定より大事なことがいくつも見つかったので、そちらを中心に書きます。
そもそも、今まで何も見えていなかった
Search Consoleを入れると、こういうことが分かります。
- どんな言葉で検索されて、うちのページが表示されたか
- そのうち何回押されたか
- 何位くらいに出ていたか
- Googleが読めていないページはないか
逆に言うと、入れていない状態では、これが一つも分かりません。「ホームページを作った」で終わってしまい、届いているかどうかを確かめる手段がない。作り直したのに、それでは同じことの繰り返しです。
DNSに書いたのに「所有権を証明できませんでした」と出る
登録の方法は2つあります。ドメイン全体をまとめて見る形と、特定のURLだけ見る形です。前者を選びました。www の有無や http/https の違いを全部ひとまとめに見られるからです。
こちらを選ぶと、確認の方法はDNSに文字列を1つ足すしかありません。サーバーの住所録のようなものに、Googleが発行した合言葉を書き込みます。
Xserverの管理画面で書き込み、「確認」を押しました。
所有権を証明できませんでした ドメインの TXT レコードで確認トークンが見つかりませんでした。
書き込んだのに、見つからないと言われました。
1台ずつ聞いてみた
DNSは1台のサーバーで動いているわけではありません。Xserverの場合、3台に同じ内容が配られます。そこで、3台に直接1台ずつ聞いてみました。
ns1 : 入っていない
ns2 : 入っていない
ns3 : 入っている ○
配布が終わっていなかっただけでした。Googleはたまたま、まだ届いていない台に聞きにいったわけです。
さらに何度も聞くと、答えが揺れます。
ns1 : 6回中 0回
ns2 : 6回中 3回
ns3 : 6回中 1回
1台に見える裏側にも複数のサーバーがいて、そのうち一部にだけ新しい内容が入っている。書き込みは正しかったのに、確かめる側から見ると「ある」と「ない」がまざって見える状態でした。
1時間ほど置いてから押し直したら、あっさり通りました。
焦って値を書き直したり、別の方法に切り替えたりしなくてよかったと思います。エラー画面には「別の TXT レコードを追加してみてください」と書いてありますが、正しい値が入っているときに増やすと、かえって混乱します。
分かったこと① 前の担当者の記録が残っていた
サイトマップの画面を開いたら、こう並んでいました。
https://oes.co.jp/sitemap.xml 2023/06/17 送信
https://oes.co.jp/sitemap/ 2023/06/15 送信
2023年6月に、誰かが送信しています。前のサイトのときに、代理で設定してもらったものでした。
ただし、過去の検索データは引き継げませんでした。プロパティ(登録の単位)そのものは残っておらず、サイトマップの送信履歴だけがサイト単位で記録されていたためです。
どちらのURLも、今は存在しません。新しいサイトはURLの付け方が変わっているためです。古い記録は消して、新しいものを送り直しました。
分かったこと② 2年半、ネットの中では渋谷にいた
これが一番大きい発見でした。
Googleで社名を検索すると、AIの要約がこう説明していました。
東京都渋谷区にあるオーエス株式会社は、内装工事や建築リフォーム全般を手がける企業です。
当社は葛飾区奥戸にあります。渋谷の事務所はもうありません。
国税庁の法人番号データベースで履歴を確認すると、はっきりしていました。
2022-07-08 新規 渋谷区渋谷1-15-12
2024-01-30 国内所在地の変更 → 葛飾区奥戸4丁目25番地4号
移転は2024年1月末。2年半以上前です。
登記は変えてありました。ですが、Googleマップ、Yahoo!マップ、iタウンページは渋谷のままでした。AIの要約は、そういった掲載先から情報を集めて書かれています。だから「渋谷区にある会社」と説明されていたわけです。
登記を変えても、ネット上の掲載は自動では変わりません。当たり前の話ですが、気づいていませんでした。
Googleマップには渋谷と奥戸が2件登録されていました。渋谷を閉じ、奥戸を整えるところから始めます。
分かったこと③ 自分のサイトの住所も違っていた
人のことは言えませんでした。
このサイトの住所は、こう書いてありました。
東京都葛飾区奥戸4丁目25番地4号 ルートストレージ6
登記はこうです。
東京都葛飾区奥戸4丁目25番地4号 RAISE6
建物名が違います。番地までは合っているので郵便は届きますが、Googleから見ると別の表記です。
Googleは名前・住所・電話番号がどれだけ一致しているかで「同じ会社か」を判断します。渋谷の古い情報を消しに行こうという場面で、こちらの表記までばらけていたら、判断のしようがありません。
登記どおり RAISE6 に直しました。サイト、フッター、プライバシーポリシー、機械が読む用のデータまで、全部そろえてあります。
小さい工事会社が、先にやるべきことの順番
今回いろいろ触って、順番がはっきりしました。
1番目:Googleビジネスプロフィール(地図)
「葛飾区 原状回復」で探す管理会社様は、地図から入ってきます。サイトの中をどう直すより、地図に正しく出ているかのほうが、直接つながります。しかも無料です。
2番目:掲載先の住所をそろえる
Googleマップ、Yahoo!マップ、iタウンページ。ここがばらけていると、1番目の効果が薄まります。
3番目:Search Console
効果を測る道具であって、順位を上げる道具ではありません。ただし、これが無いと1番・2番が届いているかどうかも分かりません。
4番目:サイトの中身
構造化データ、サイトマップ、表示速度。ここは作るときにやってあります。やってあるからこそ、これ以上いじっても伸びしろは小さいという判断ができます。
順番を逆にして、サイトの中身ばかり触るのが一番もったいないと思います。
これからやること
- Googleマップの渋谷を閉じ、奥戸を整える
- iタウンページとYahoo!マップの住所を直す
- 1週間後、Search Consoleで古いURLの404を確認し、必要なら転送を入れる
データが出るまでは数日かかります。明日見ても真っ白です。1週間後に開いて、どんな言葉で探されているかが並び始めたら、また書きます。
そのときは、推測ではなく実際の数字で書けるはずです。
